加湿器を色々と使ってきた経過のレポート2017年版
一家全員乾燥に弱いため、関東での生活には加湿器が欠かせない。という事で2008年ごろから、2017年現在まで、毎冬、加湿器を使っているが、どれも一長一短で決定版がなく悩ましい。2017年時点でのまとめを記す。
現時点での結論
過去12年にわたり、気化式、ハイブリッド式、スチーム式、超音波式と全方式使ってきたが、現時点でのベストはスチーム式の次の二機種。
象印 ポット型 EE-RL50またはその後継機
三菱重工 roomist SHE35NDまたはその後継機
詳しくは後述するが、方式ごとのざっくりとした利点・欠点のまとめは次の通り。この判断は人によると思う。
スチーム式
良いところ
- 清潔
- メンテナンスが楽
いまいちなところ
- 結露が相対的にひどい気がする
- もっと掃除しやすくできるはず(今でもハイブリッドより随分マシ)
- 電気代が高いが、メンテナンスコストを考えれば妥当だろう
気化式・ハイブリッド式
使用を継続できなかった理由
- 何週間も使い続けると雑巾臭がしてくる
- 加湿フィルターを定期的にクエン酸につけ置きして洗うわけだが、30分なり60分なり浸けて置いておくという作業が非常に面倒くさい。
- どれだけ洗えば繁殖した雑菌を撃退できるかの加減がわからない。雑菌臭が取れれば一応良いとは言え、そもそも雑菌なんて人間が臭いで感知できる以前から放出され始めているわけで、どこまで洗えば、どれだけ雑菌が落ちるのかさっぱりわからない。
良いところ
- 選択肢が多い
- タンクが大きいものもあり、水交換の手間を減らせる
- 相対的に静か(ダイニチとか)
超音波式
継続できなかった理由
- フィルターがなく、水が全部放出されるわけで、長時間連続で使用すると、部屋の木枠などに白い膜状の汚れが現れる。水と一緒に放出されたミネラル分らしい。
- という事はつまり雑菌もどんどん放出される
良いところ
- ?
以下、これまで使った機種について時系列で感想を記す。
2008年以前 三菱電機の気化式
忘れた。
2008-2009年頃 シャープ インテリア加湿器 HV-800-W
一番下に水のタンク(しかも5リットル)があり、その真上に加湿フィルターがあるという特異な構造の加湿器。この構造ならハイブリッドの問題も全部解決じゃないか!という甘い見通しで購入するも、構造上洗い難い部分があり、そこに雑巾臭が染みついてどうしょうもなくなり使用断念。洗い難い部分というのは、フィルタと給水タンクを結ぶパイプの事。ファンの音もものすごくうるさかった。
2010年-2011年 ダイニチのハイブリッド式 HD-RX509
静音で気に入っていたが、雑巾臭→クエン酸つけ置き→洗う→連続運転→雑巾臭→の繰り返しに疲弊。掃除をさぼっている間にどれだけの雑菌を吸い込んでしまっているのか?!と疑心暗鬼になり終了。
2009-2017年 象印のポット型スチーム式加湿器
2.2リットルのタイプ
3リットルのタイプ
ほぼポットそのもの。ちゃんと加湿するし、沸騰させてるから清潔だし、洗浄もクエン酸を放り込んでボタンを押すだけでおおむねうまくいく。最高。ただ沸騰音がうるさい。同一デシベルでの不快感はファンよりましだと思うが、最初の立ち上がり時の沸騰音と、水がなくなってきた場合に沸騰音がポット内でカラカラと反響をはじめうるさい。でもまあ許せる。
今後は、水を4リットルくらい入れられて、水が干上がる少し前に運転を終了してくれるモデルが欲しい。今のモデルだと干上がった底面にミネラル分がカリカリに固まりがちで、クエン酸洗浄を数回かけないと剥がれなくなってしまうから。ただ、この製品過去8年間ほとんど進歩していない。なのに毎年新機種が出る。
窓周辺の結露がすさまじいことになるため、水を吸い取るテープを貼ったり、プチプチを貼ったり様々な工夫を施したが、最終的にはこのヒーターを窓際に置くのが最も効果があった。そしてさらに電気代が上がった。
森永エンジニアリング ウインドーラジエーター
W/R-1219
W/R-600
2015年 ダイソン Hygienic Mist AM10
水に紫外線を照射することで雑菌を減らすという、超音波式の欠点を解決する機構を持った加湿器。ダイソンのテクノロジーすごい。ダイソン万歳!と勘違いし、発売日に5万円以上の大枚をはたいて購入するも、二か月で利用を中止するに至った駄作。あれから2年。今の機種がこれらの問題を解決しているのかはチェックしていない。
最初の問題
朝起きてみてみたら盛大に水漏れ。床一帯水浸し。サポートセンターに電話したらすぐに新しいタンクを送るとのことですぐに届いたが、何がどう問題で、どう修正されたかという説明は一切なし。「出荷前に点検しておりますので」の一点張り。アマゾンのレビューでも同じ問題に出会ったという人の書き込みを見かけた。ということは再発の可能性が常にあるわけで、常に緊張を強いられる羽目に。
次の問題
洗うためには色々と分解する必要があるのだが、プラスチックの成形が全体におおざっぱで、外れにくい部品がある。分解に苦労する。ダイソンの掃除機も持っているが、同じようなもので、国産の家電製品に比べると作りが非常に大雑把。
連続運転していると、部屋のあちこちに白い膜状の汚れが付き始めたことに気付く。超音波式にこんな問題があるとは認識していなかった。ショック。
致命的な問題
雑菌の繁殖を防ぐのにUV照射するのは良いのだが、照射された場所から、実際に放出される場所までの距離が非常に長く、いくつもの部品を経由しており、そこに雑菌が繁殖するようで、雑巾臭がたまる。クエン酸をつけた布で拭くようにマニュアルにはあるのだが、構造上、手を入れられない箇所があり、拭くことができない。具体的には上部の楕円形の部分。前面のパネルを外すことができるが、奥の方に雑菌がたまるようでそこに手を入れるのは不可能。かといって丸ごとクエン酸に浸すには大きすぎる。結局洗えない。
2年前のことだが、高かったし、腹が立ってことをよく覚えている。買って一年後に、何かを改善したという部品を送ってくれたが、何がどう良くなったのかという詳しい説明もないので、リトライする気にはならなかった。
2017年 三菱重工roomist スチーム式 SHE35ND
買って二か月ほど。以前からある機種だが、何年か前にチェックした際には円筒状の部分へのミネラル分の付着がひどく、掃除が大変という評価が大半だったので無視していたのだが、なぜか近年評価が上がってきたようなので、試しに購入したところ、なかなか良かった。
ミネラルの付着がそれほど激しくないのは、イオンフィルターが装備されたからなのだろうか。まあ許せる範囲。気に入ったのでタンクが大型のSHE60NDを買おうとしたら、生産終了。三菱重工やる気あるのか。(ないのだろう)
象印のポット(EE-RL50)との比較ではこんな感じ。
- 掃除は象印が簡単。roomistもハイブリッド式よりは楽。
- 音はroomistが静か。
- どちらもタンク容量が小さい。象印は最大3リットル。roomistは最大4リットルだがもう売られていない。roomist SHE120NDは10リットルだが、本体重量が8kgもあるため、洗うのが困難だろう。現実的ではない。
来年以降どちらを使うか。非常に悩ましい。現状SHE35NDを二台、EE-RL50相当(前の機種)を二台使っているが、SHE35NDがもう一台増えたとして、洗い続けられるのか?
ということでこの悩みに終止符を打ってくれる機種をどこか出してほしい。どういう機種なら終止符を打てるか?
象印スチーム式の難点は次の三つだが、最初の二つは解決しがたいだろう。
- タンク容量4リットル以上欲しいが、それだと本体が大きくなりすぎて危険
- 立ち上がりの沸騰音と、空に近づいた時のカラカラ音の低減は難しそう
- 水をもう少し残して運転を停止する。まあ可能だろう。
三菱重工roomistスチーム式の難点は解決できるのかな。
- タンク容量5リットルの機種が欲しい。できるはず。
- 蒸発布を交換しやすくしてほしい。できないとは思えない。
- 加熱用の黒い円筒状の物体もシーズンごとに交換したい。掃除が面倒だし。できるだろうけど、やると高くつきそうだし、安全面を考えるとちょっと機構が複雑になるかな。
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